RENATUS ROBOTICS、TRUST SMITH社からロボットアーム制御AI『ADAM SMITH』を買収
統合型自動倉庫システムを提供するRENATUS ROBOTICS株式会社(レナトスロボティクス)は、TRUST SMITH株式会社(トラストスミス、東京都文京区)からAIを用いたロボットアーム制御技術『ADAM SMITH』を買い取り、ロボットによる無人ピッキングシステムの開発を開始した。

背景
TRUST SMITHは、2019年に創業した東京大学発のAIロボティクス企業で、これまで様々な大企業へロボットアーム技術を提供してきた。
『ADAM SMITH』も東京大学のAI研究者達が最先端アルゴリズムを用いて開発した独自のAIだ。
一方、RENATUS ROBOTICSは、これまで世界初*の統合型メガ自動倉庫『RENATUS』を提供してきた。
RENATUSは既にEC向け発送センターの全作業量のうち40〜60%を占める「棚から商品を引き出す工程」「商品を荷合わせる工程」を自動化することに成功しているが、棚から引き出された商品を出荷箱へ移す「ピッキング工程」は人による作業に依存していた。
*2024年12月自社調べ

プロジェクトの概要
ADAM SMITHはこのピッキング工程を担い、梱包までの出荷作業を完全に無人化する。
ADAM SMITHは把持対象を認識するカメラモジュール『GOD VISION』と把持対象を把持するアームモジュール『VISIBLE HAND』によって構成される。
GOD VISIONは、自動倉庫RENATUSによって棚から引き出されてきたケースに対して中の商品をAIで認識し、ロボットアームの把持姿勢を提案する。GOD VISIONから提案された把持姿勢に対してVISIBLE HANDはアプローチ経路を生成。ロボットアームはその経路に従って実際に商品をピックし、発送箱内へプレースする。
その後、発送箱は自動梱包機によって梱包され、トラックへ積まれて出荷される。
ADAM SMITHとRENATUSによって、EC向け発送センターの全作業量のうち60〜70%が無人化されることとなる。
今後の展望
RENATUS ROBOTICSは、2025年までにADAM SMITHの実証実験を終え、米国San Franciscoで建設予定の自社倉庫への導入を進める。